John Nashを描いた映画「A Beautiful Mind」とxBid Pro初期設定値に関して
John Nash を描いた映画の話の完結編です。
前回ではこの映画の概略をお知らせしましたが、今回はこの映画を通じて、私が今でも脳裏に残っている私なりの名場面をご紹介します。
まず最初の場面は、John Nashはプリンストン在学にありながらマサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号を取得しました。 その頃の場面ですが、寮の部屋の窓から庭を見下ろし庭で遊ぶ鳩の動きをじっと観察しているうちに
部屋の窓ガラス一面に意味不明の難しそうな(我々凡人にとっては)数式を一心不乱に書きなぐる 場面です。
気がつくと全てのガラス面が白いチョークの数式で埋め尽くされています。
これが後のNash 均衡と呼ばれた動物の心理に基づく次の行動パターンを数式で見事に証明した、 という均衡論証明の基礎となった場面です。
この場面でも主演のラッセル・クロウが見事に演じきっていました。
2番目の場面は、この時求められた証明数式を学会で発表したのですが、その後発症した統合失調症初期症状での異常行動やその時代では理解不能な秀でた発想が災いして物理学の学会でも疎んじられ 続けていたのですが、妻Aliciaさんの看護のお陰で自分の病を理解できるようになった頃、学者が 集うクラブでJohn Nashがいつもの様に一人で過ごしている時、一人の学者がやおらJohn Nashの テーブルに近づき、自分の愛用している万年筆を静かに置くシーンです。
その後、一人、二人、更にはそのクラブに集う学者全員が列をなして次々に自分たちの愛用している
万年筆をJohn Nashのテーブルの前に置いていきます。 この時、初めてJohn nashの功績と人柄が学者の間でも広く認知され、統合失調症という不治の病が認知されたその瞬間だったのです。
後のノーベル賞受賞に繋がった名場面でもありました。
最後が、John Nashがノーベル賞授賞式に出席し受賞後のスピーチの場面です。
John Nashが登壇したスピーチはノーベル賞受賞者歴代で最も短いスピーチとして記録されています。
登壇後、わずか数分の名スピーチでした。
「私はこれまであらゆる生き物たちの心理に基づく次の行動パターンを数式で証明してきました。 ただ、唯一、私にはどうしても証明出来なかったものがあります。
それは、人間の愛です。
この栄誉を妻Aliciaに全て捧げます。」
わずか数分のスピーチで会場総立ちで全員の拍手を受けたシーンです。
これでこの映画はめでたくフィナーレという事になりますが、この映画はJohn Nashの幼少期からの
異端児ぶり、均衡論を発案した頃に発症した不治の病統合失調症で苦悩する姿、その時にNash均衡 を巡って登場するロシアのKGBとアメリカのCIAのせめぎ合い、妻Aliciaさんの献身ぶり、やがて
John Nashが現実と空想の世界の区別を判断できるようになり見事にノーベル賞を受賞するまでを
描ききっています。
主演男優、主演女優共に見事な演技ぶりが印象に残ります。
現時点でJohn Nashを描いた日本語の出版物は見当たりません。
Nash均衡の出版物は数冊有るようですが、全て内容は数式が沢山出てくるようなとても凡人には
読めない内容のものばかりです。
John Nashの人となりや功績を知るには、この映画しか存在しないのが現状です。
このあたりも、John Nashの名前やその功績が日本であまり知られていない一因なのかもしれません。
この様な私には記憶に残るJohn NashのNash均衡ですが、この映画に初めて出会った後数十年後に
ジョギング中でいたがふと頭に浮かんだのがNash均衡と統計心理学の考え方を咀嚼した独自の
xBid Proで採用した売買ロジックになります。
私の発案のこの売買ロジックはNash均衡と相場での誤差範囲を特定させて売買動作を継続させる、
という私の独自の発想になりますが、このロジックを実装させたxBid Proはエクル自動化に長けた
三澤氏に依頼して仕上げたものになります。
協力頂いた氏に感謝申し上げます。
この独自の売買ロジックにはそれなりに自信が有ったものの、実際にxBid Proという自動売買ソフトを使いこなすまでほぼ1年は優に要したと思います。
独自ロジック実装のxBid Proでは、重要な初期設定値が5つ有ります。
それらは、
1)xBid Pro動作を相場の中で動作点を確定させるA値。
2)動作開始の相場値A値を中心に相場での判断誤差範囲を確定させるB値。
3)相場の動きの中で、ロジックの誤差範囲内で次の動作均衡点変化の為に確定させるロスカット値。
4)相場の動きの中で利益を確定させる利確値。
5)xBid Pro自動売買動作の安全弁としての機能である、ロスカット制限回数到達後の売買動作終了。
これらの機能を使いこなせるまで、一人で苦闘したのが初期の長い期間でした。
他に頼る人もいないなか、私一人で悶々と日々売買データを取り続けました。
実際にこの作業をやっていらっしゃら皆様にはこの大変さはお分かりにならないと思います。
1週間、1ヶ月、2ヶ月、半年、、、、とほぼ20種類以上のフォワード売買データを積み上げては、
結果検証し、落胆して断念かと、でも思い直しまた継続、これの連続でした。
ご承知のように日経225先物売買は、一日の間にセッションが2回あります。
デイセッション、ナイトセッション、この2回ですが、継続していると、「わずか2回」では なくなってきます。
半日終了するとそのセッションの何十種類もの売買データをフォワードで記録していく訳です。
しかも上記の5つのパラメーターをそれぞれ変えて自分で作成したエクセルの検証シートに記録
していくので、その作業量や単純さからくる倦怠感、想像を絶すると思います。
でも、”自分で発想したロジック”、この思いこそが継続できた大きな要因だったと思います。
当初は、フォワードの売買結果で、その月は好結果であったものが次月以降は全く駄目な結果 になったり、落胆、また設定を変えて継続、これの繰り返しの連続でした。
この様な期間を経て自分なりに確信の持てる初期設定値が確定できるようになったのが
データ取りに苦闘した後の、ほぼ1年後くらいだっと記憶しています。
実際にその設定値をxBid Pro反映させ実売買での自動売買を満足に行ったのがxBid Pro ロジック
として発案したタイミングからほぼ1年以上も経った後です。
その後、実際にこれらの設定値を反映させたxBid Pro で自動売買を稼働させましたが、
3年4ヶ月の間で月間のマイナスは一回もない、という日経225の不可解極まりない日々の動きを
ご承知の私以外ベテラントレーダーの方がこの事実を聞いてもとても信じがたい程の優秀な売買実績
が得られたのです。
この間の実績は全て私のエクセル検証シートに残してあります。
私なりに苦労して確定した初期設定値を用いた常勝のxBid Pro での自動売買で初めて月間でマイナス
を記録したのが開始以来ちょうど40ヶ月目(3年と4ヶ月目)の本年2月切りでの売買でした。
その後、3月、4月、とまさに何も無かったかの如く、それまでの勝ちパターンに戻ってくれています。
この様にxBid Pro は初期設定値によって全く違った姿になってしまうのが特徴だと考えています。
適切な初期設定値を設定できれば、まさに完全自動でPCさえONにしておけば毎月利益が上がって
くる、この様な大変優秀な自動売買ロジックとなります。
一方で、エイヤとばかりに適当な初期設定値で始めてみるとその結果は悲惨な目にあってしまうと
思います。
マイナスが永遠に続くのです。
全く別のソフトに変貌してしまうと思います。
ここまでは、全ては私自らが数年間苦闘してきた経験からお話をしています。
次回から、xBid Proの設定値に関してのお話を掲載していく予定にしています。
それでは、次回以降をお楽しみになって下さい。