何故 「フォワード売買結果」 のみなのか??

今日は連休の谷間です。
株式市場は稼働していますが、私の方は、連休中は全ての投資売買は休止する、という事を決めていますので、その決め事に従ってこの連休中はしっかりと心身ともにリフレッシュする期間です。

この様な、投資活動に於いて、自分自身で決めた「決め事」 に関してキチンとそれを守っていく、
この事は長期に渡って投資活動を正常に行っていく上で大変重要な事なのです。
これに関しては、後日、このブログでご説明していきたいと考えています。

さて、先日の、フォワード/バックテストの課題の答えは皆様如何でしたでしょうか??
以下に、正解とその理由を述べます。

(課題の要約)

売買結果データ:(寄り)-35, +160, -45, +100, -60, +30, +150(引け)
売買動作条件:利確値=+120  ロスカット値(L/C値)=-40(2回L/Cとなると売買は終了)

では、まず、この条件でバックテストでの結果はどの様に示されるでしょうか。
以下、参照下さい。

(バックテスト結果)
ロスカットは、-45、-60の2回発生。
従って、合計のマイナスはL/C設定が動作した結果、-40x2回=-80
一方、利益額の方は、+160,+150の2回で、利確設定が動作した結果、+120x2回=+240
なので、合計は、+240-80=+160
最終利益として、+160が示されることになります。

(フォワードテスト結果)
元の売買結果は、条件に従ってフォワードの結果で並び替えてみると、
(寄り)+120(+160)、-40(-45)、-40(-60)でL/Cが2回出た時点でこの売買は中止されます。
ですので、結果は、
 +120-40x2=+40
最終利益として、+40が示されることになります。

明らかに結果が違ってきますね。

この理由は簡単です。

バックテストでは、時間の経過が一切加味されていない点に有ります。
バックテストでは、全てのデータを総合して、ロスカット回数のカウントや、利益確定での金額を
総合計として取り扱います。いわゆる、ドンブリ勘定です。

一方、フォワードデータ検証では、時間の経過で都度合計の結果を示していきます。
上記の様に、ロスカットが2回目に達する前に、利益確定として+120が確定しているのです。
ロスカットが2回目に達した時点で後の売買は停止で起こり得ない物になっています。

如何でしょうか。

この様に、バックテストとフォワードテストには明らかに大きな違いが出てきます。
わずか1回の売買検証だけでも利益表示額は、+160と+40と両者には120もの差が出て
しまっています。

自動売買ソフトを検証する際に、殆どのケースでは、この様なバックテストの結果を表示している
ケースが殆どです。(ほぼ全てと言っても過言では無いと思います)

おまけに、このバックテストの結果を導き出す過程で、その自動売買ソフトの設定値をあれこれ
変えて検証期間中で最も結果がベストな設定値での結果を用いて示している事が殆どです。

ご承知の方も多くいらっしゃると思いますが、この様な、バックデータを用いてバックデータ検証を
行い、設定値を色々変えてベストな設定値を求めていく、この様な検証方法を
「カーブフィッティング」と呼びます。

検証期間中(例えば2年間とか)で結果がベストとなる設定値を求めていくやりかたです。

これは、一見、最終の売買結果を見ると素晴らしいと思うのですが、これには大きな落とし穴が
有ります。

上記の(課題)での結果をみてもお解りだと思うのですが、ドンブリ勘定で導き出した結果で、更に
その結果を用いて期間中でのベストの結果となる様に、設定値を調整していっている、という事に
なります。
バックテスト結果とカーブフィッティングの結果で得たベストの設定値を、仮にでも、採用して
自動売買等を継続していった場合には、間違いなく、いつかの時点で気がつくことになります。

「おかしいな~~~~、どうも売買結果が芳しく無いな~~~~、ベストな設定値を施している
  ハズなのに、、、、、、、、」

という事になってしまいます。
よくあるお話ですね。

ですので、私は、自分の売買ロジックを検証していく上で、バックテストは絶対に用いません。
あくまでフォワードテスト検証だけで行います。

フォワード検証のみ行う、これは、、「言うが易し、行うは難し」という諺が示す通りで、
大変な時間と量力がかかります。

バックテストでは、過去の売買データは入手可能で、それを使ってパソコンで動かせばそんなに
時間や労力無しで簡単に検証できます。
また、パソコンとかで自動で検証結果が出てきますので、「現代人の常」として、パソコンで得られる
結果は何となく信頼感が高い、というアノマリーも左右してしまいがちです。
ついついパソコンでの計算結果のほうが正しいと思い込みがちですね。
よくわかります。

でも相場での売買結果を検証する際には、データの 「時間軸」 をきちんと織り込まないと大きな
誤りに陥ってしまいます。

フォワードデータ検証では、この「時間軸」を常に意識して結果を求めていきます。
ですので、相場でのデータ検証では、極端に言えば、24時間相場が動いている限り、相場の
ローソク足等を凝視しながらデータを取ってく、気の遠くなる様な作業が求められるのです。
大変な時間と労力を掛けます。
でもこれを行わない限り、実際の売買結果とのズレを無くす方法はありません。

私が、フォワード売買結果データのみを重要視する事がお分かりになったと思います。

この様にして得られた、「時間軸」を考慮に入れたフォワードでの売買データは大変貴重、且つ、
希少で重要な物になります。

フォワードの売買結果データさえ得られれば、それを利用してベストな売買結果が得られるその
売買ロジックに適した設定値が求められる事に繋がります。

これは、バックテストでのカーブフィッティング手法とは全く異なり、まさに「一線を画する」と
いう手法になりますね。

今日はココまでと致します。

また、後日、この当たりのお話も披露してみたいと考えています。

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