【日銀、タカ派からハト派へ揺れ動く、この間の動向】
先の日銀会合後での植田総裁の記者会見内容で、更なる追加利上げも有り得る、9月以降も利上げを考えている、的なタカ派の発言を受け、市場は一様に驚き感を持って対処した相場付きになりました。
アメリカとの金利差縮小観測から一挙に円高の方向に進み、それに伴って、これまで積み上がりすぎていた円キャリー取引の巻き戻しが大きく、日経平均の先物を中心に過去付けた史上最高値4万2224円から下値3万1000円まで急落しました。
その後、7日の日銀副総裁内田氏のハト派の発言内容が伝わると一変して1100円を超す上げ相場となり3万5000円程度でやや落ち着きを取り戻しつつある昨今の日経株価です。
市場情報によると、国内年金積立金管理運営独立行政法人(GPIF)がそろそろ動き出している、という事が囁かれ始めています。
このGPIFは国内株式の基本ウエートが運用全体の25%が基本となっているなかで、現時点でのウエートは22%で3ポイント下回っているとの事です。
たかが3ポイントですが、この規模たるや4~5兆円規模の株式投資額となる計算になります。
GPIF運用で過去実績のる米ゴールドマンサックスが7日の大阪先物市場で1万5000枚を超える約定実績が報告されています。
これまでに一番GPIFの売買取り扱いが高かったゴールドマンサックが大口の買いを入れた事に意味があるようです。
いざGPIFの出動するとなると今後のマーケットに当てる影響はかなりの規模となると思います。
実際の手法は、まず先物を買って、その後先物を売って、資金を現物に振り分ける、という手法を取る様で、今後GPIFの動きは注目の的となりそうです。
この5日の現物株は約800社がストップ安となり、7日にはその際に先物で下値を拾うという大口の先物注文が入った様子です。
この様なGPIFの動きを先読みして長期投資家もそろそろ動き始めている、という観測も出てきている状況の様です。
当面はまだ(恐らく今月いっぱいくらいは)なにかのニュースに反応して株価も大きく振れる場面もある可能性はあると思いますが、上記のニュースが真であるなら日本の現物株への長期視点での投資という意味では、 ”今” が絶好の仕込み時 を提供されているのかもしれません。
下値を拾っていく動きが確実に出始めている様です。
我々一般個人投資家はこのあたりの動きに乗っていく、付いていく、この手法は長期投資目線では大アリかもしれないですね。
こういった視点にも注目しつつ、この先の株価動向に注目していきましょう。