【セブンイレブン買収劇】

セブン&アイホールディングスがカナダのコンビニチェーン大手のアリマンタション・クシュタールから買収提案を受けていることは既に新聞各社からも報道されていて皆様もご存知の事と思います。

そもそも、セブンイレブンの変遷を振り返ってみるとアメリカ人(欧米系米国人)の独立心をくすぐるものがある様ですね。
まさに、アメリカのセブンイレブン本家をカナダと日本の企業が争奪戦を繰り広げる構図となっています。

日本人の私達には馴染の深いコンビニ大手の一つ、セブンイレブン、というブランドは日本のコンビニ企業と思っている方も若者たちを中心に多いと聞いています。
セブンイレブンの本家本元はアメリカなのですね。

アメリカで誕生したコンビニの第一号店がセブンイレブンで、アメリカ本土で急速に発展しやがて世界各国に事業展開していきました。

日本でも最大の出店数を誇り、イトーヨーカ堂が日本セブンイレブンを買収して更に加速していき、現在の日本での地位を築いたわけです。

本家のアメリカでコンビニ他社に押されて経営が悪化したアメリカのセブンイレブンに対し、子会社の日本セブンイレブンの親会社であるイトーヨーカドーグループが1991年に出資し、日本型の経営スタイルを持ち込んで経営を立て直し、現在ではアメリカの本家セブンイレブンの実質的な親会社はniセブン-イレブン・ジャパンとなっています。

日本型の経営スタイルの一例が、日本のコンビニでは当たり前のフレッシュなオニギリの販売です。
必要な時間帯だけにフレッシュな食材を提供していくスタイルを導入し、日本のオニギリの代わりに、フレッシュでバラエティに富むサンドイッチを店頭に並べるようにしたのです。

それまでのアメリカのコンビニでは、確かにサンドイッチは人気商品ではあったものの、品質もすぐれないものが多く棚に並べてあるだけのものでした。

それが、一変し、必要な時間帯では種類も豊富でフレッシュなサンドイッチ群に変身し、アメリカ人の心を大いに揺さぶったようでした。
この様な日本式の経営スタイルを導入する事でアメリカセブンイレブンは息を吹き返し、その後は経営状況も改善し生き残ってきた歴史があります。

それ以降、セブンイレブンジャパンが実質的な親会社に君臨してきたのですが、それには日本の”コンビニの父”とも呼ばれてきた元セブン&アイ会長の鈴木氏の存在が大きかったようです。

氏もアメリカセブンイレブンの幹部達との角質が常にあったと後に振り返っています。
アメリカ人の心の奥底には先祖代々培われてきて受け継がれている ”独立心” はアメリカ人100%が持って生まれたものです。
アメリカのセブンイレブン幹部達の心のなかには常に  そもそもの創業の本家はアメリである という自尊心、誇りがあるのです。

株式市場への上場を巡っても一筋縄とはいかなった歴史も残っているようです。
親会社に対するお大きな経営判断の際には大変なエネルギーや時間が必要とされた事も多々あった様で、やはり一筋縄とはいかなかった事が多かった様です。

独立心の強いこの様な米国本社を鈴木氏の剛腕で抑え込んできた歴史なのです。

ここにきて、フランス系カナダ人アラン・ブシャール氏率いるカナダの大手アリマンタ・クシャールが日本のセブンイレブンの買収に乗り出したのです。

アリマンタ・ブシャールの最高経営責任者アラン・ブシャール氏は現役で活躍している創業者でクシュタールのM&A戦略は世界的な規模での株式表は大変高いものが有り、この買収撃には剛腕振りも発揮されそうで、買収成功裏には全力でアメリセブンイレブンの統治戦力に力を入れると思われています。

誇り高きアメリカセブンイレブン社の幹部たちの心境は如何に????

カリスマ性を持って統治してきた鈴木氏は既に現役を退いていますが、今回の買収で腕をふるおうとするアランブシャール氏はまだまだ元気いっぱいの現役です。
アメリカ人の誇りも相まって、この大型買収劇のたどり着く先はどこになるのでしょうか?

もしも今回の買収劇が成功に終わると日本企業のセブンイレブンジャパンによるコンビニ世界展開物語の幕は閉じられる事になります。

セブン-イレブン・ジャパンにはもはやカリスマは存在しない今は、まさしく世界で通用する日本流のコンビニ経営スタイルの確立そのものだと思います。

日本政府も安保上の理由での立場から今回の買収提案に対して横槍を入れる構えですので、果たしてこの超大型買収提案劇の結末はどのようになっていくのか、この先、興味が大きいですね。

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