【ウォーレン・バフェット氏の投資判断の大きな変更】
以前から私は投資を行うに当たって、常に、ウォーレンバフェット氏率いる、バークシャー・ハザウエイ社の中長期的な投資判断行動を注視してきました。
最近、氏は、株式市場から債券市場へとスタンスを変更しつつあります。
何が彼をこの様な大胆にも思える投資判断を下したのでしょうか?
我々、一個人投資家にも大変重要な示唆を与えている様に思えます。
バークシャー・ハザウエイは、以前から、「宝物」、として大切に育ててきた 「Apple株」 も継続的に売りさばいてきていて、ごく一般的な「ドミノ・ピザ株」を買い増しています。
同時に余剰資金を、債権、の方にシフトしています。
この事実は、一体どの様な判断からなのでしょうか?
大いに参考とすべきだと考えています。
ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハザウェイが、22年ぶりに「株式投資家」から「債券投資家」へと転身を遂げました。
この動きは投資界に大きな波紋を広げています。
なぜ、「株式投資の神様」 と呼ばれる巨匠が、このような選択をしたのでしょうか。
■債券投資家への転換の実態
2024年9月末時点で、バークシャー・ハザウェイの債券投資額は3040億ドルに達し、株式投資額の2716億ドルを上回りました。
この状況は、ドットコムバブル崩壊期の2001-2002年以来、実に22年ぶりのことです。
特筆すべきは、同社の手元資金が前年同期比で倍増し、3252億ドル(約50兆円)にまで膨らんでいることです。
この資金の大半は、米財務省短期証券(Tビル)という安全性の高い債券に投資されています。
■株式投資からの撤退傾向
バークシャーの最新の四半期報告では、複数の注目すべき動きが見られました:
- アップル株の25%削減(4四半期連続の売却)
- 金融株(バンク・オブ・アメリカなど)の保有圧縮
- ドミノ・ピザ株の新規取得(約850億円相当)
特にアップル株の継続的な売却は、バフェット氏が以前「宝」と評していただけに、市場関係者の注目を集めています。
■なぜ今、債券投資なのか
バフェット氏のこの判断には、以下のような背景があると考えられます:
- 株式市場の割高感 現在の米国株式市場は、企業収益に対して株価が極めて高い水準にあります。
S&P500種株価指数の予想益回りと米長期金利の差は、22年前のドットコムバブル期に近い水準まで縮小しています。 - 高金利環境の活用 現在の米国の政策金利は4.5~4.75%という高水準にあり、リスクフリーで相応のリターンが得られる環境です。
- 投資機会の不足 バフェット氏は 「良い球が来た時しかバットを振らない」 という投資哲学を持っており、現在の株式市場環境では魅力的な投資機会が限られていると判断しているようです。
■歴史からの教訓
22年前のドットコムバブル期との類似点は興味深い示唆を与えてくれます:
- 当時もバフェット氏は債券投資に傾斜
- フレディマックの株式を全売却し、債券投資へシフト
- 株式市場の極端な割高感が背景に → 結局、当時の株式バブルは弾けてしまった。
■市場への警鐘
バフェット氏の今回の判断は、現在の米国株式市場に対する重要な警鐘として受け止められています:
- 株式市場の過熱感
- 今後の期待リターンの低下可能性
- リスク管理の重要性
■投資家への示唆
バフェット氏の投資行動から、個人投資家も以下の点を学ぶことができます:
- 市場環境に応じた柔軟な資産配分の重要性
- バリュエーションを重視した投資判断
- 「良い球」を待つ、忍耐力の必要性
■将来への展望
専門家からは「今後10年間の米国株の期待リターンはゼロに近いかもしれない」という厳しい見方も出ています。
バフェット氏は短期的な相場予想はしませんが、この債券シフトは明らかに米国株式市場の先行きに対する警戒感を示しています。
今回のバフェット氏の投資判断は、単なる運用戦略の変更ではなく、現在の市場環境に対する深い洞察と警告のメッセージが込められています。
我々個人投資家も、この動きを真摯に受け止め、自身の投資戦略を見直す好機と捉えるべきでしょう。
投資の神様と呼ばれる巨匠の判断は、私たちに市場の現状と将来のリスクについて、重要な示唆を与えていると感じました。
今のアメリカ株はかなりの割高水準と判断している事が伺い知れます。
トランプ相場でこの年末にかけては盛り上がる場面はありそうですが、来年にかけて、今の水準を維持していくのはとても無理だと感じています。
この ”バブル” は、弾ける可能性も大きくなってきているのかもしれません。
アメリカ株が動揺すると、いつもの通り、日本株は大きな病に襲われることが常です。
来年にかけては、株式投資家としては、 「身構えた方が良さそうな雰囲気」 が漂い始めました。
過去、 ウォーレンバフェット氏の中長期的な投資判断に狂いは一度も無かった、 という事実なのです!!